どちべそ

ゆれる人魚のどちべそのレビュー・感想・評価

ゆれる人魚(2015年製作の映画)
3.2
なまぐさい


結構な頻度で上半身裸の女の子が出てくるので家族のいるリビングでどうどうと見るには気まずい。

わーい人魚だー!アンダーザシィイ!!!とはしゃいで見ない方がいい。
わけわかんないし意味わかんないのに恋して足を得て声を失い失恋し泡になって消えるのはアンデルセンのおとぎ話に依っている。わけわかんない。


人魚は肉食で人も食うという設定なのでグロイ。
なぜ今までファンタジー設定だったのにそこに妖怪の設定を持ち込んだのか。

一番やっべえと思ったのは、人間になりたくて足を得るその方法が下半身切り取って人間の足と付け替えるという点。
麻酔とかせずに市場の魚みたいに氷の上に寝かせた上で魚の部分をゴリゴリと切り取って同じく切り取った人間の下半身を縫い付けるだけ。その後ちゃんと動くようになっているのがすごい。


そっと添えるだけのミュージカル要素でさらに何を見せられたのか感が増した。
ミュージカルのシーン自体はむしろ好きだった。ただ、ミュージカルに入るタイミングがわけわかんないというか、なんといえばいいのか…。
テンポの問題?


理論的にあれこれ考えて突っ込みどころを探すと処理できなくなるので、予告編の言うとおり「きみょうきてれつまかふしぎなホラーファンタジー」として、ストーリーはとりあえず映像と音で楽しむ現代アートだと思えば楽しかった。

お寿司屋さんで寿司をテイクアウトして、いざ食べるときにビニール袋から取り出すとちょっと生臭い。その臭いを思い出した。


概ね楽しかったです。
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