YYamada

オールド・ボーイのYYamadaのレビュー・感想・評価

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)
3.9
佳作!傑作!【外国映画のススメ】
『オールド・ボーイ』

◆製作国: 🇰🇷韓国
◆製作年: 2003年
◆ジャンル: クライム・サスペンス
◆主な受賞歴:
・第57回カンヌ国際映画祭:
 審査員特別グランプリ
・第37回シッチェス・カタロニア
 国際映画祭: 最優秀作品賞
・第15回ストックホルム国際映画祭:
 観客賞
・第7回イギリス・インディペンデント
 映画賞: 外国映画賞  ほか

〈見処〉
①描写・行動・結末…全てが強烈!
 多重交差する復讐劇。
・『オールド・ボーイ』は、2003年公開の韓国映画。
・本作の舞台は20世紀末の韓国。妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマン、オ・デスは、ある日突然何者かに誘拐され、小さな部屋に監禁されてしまう。テレビもあり食事も与えられるが、理由は決して明かされず、15年間監禁され続けた後、突然解放される。
・デスはふとしたことから知り合った若い女性ミドの助けを借りて、監禁した相手の正体を探り始めるうちに、2人の前に現われた謎の男ウジン。「5日以内に謎を解き明かせ」と、互いの命を賭けたゲームを提案される…(公式案内より抜粋)。
・本作は1996年から1998年に「漫画アクション」で連載された、土屋ガロン(作)、嶺岸信明(画)による漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』を原作とした傑作バイオレンス。タイトルの『オールド・ボーイ』とは「同窓生」を差す。原作と本筋は同じであるが、舞台が日本から韓国に変更され、ストーリーの真相が異なっている。
・第57回カンヌ国際映画祭では、実質「第2位」に該当する審査員特別グランプリを受賞、韓国映画のグローバル展開の契機となる。カンヌ審査委員長のクエンティン・タランティーノから「できればパルム・ドール(最高賞)を授与したかった」と激賞されるのも納得出来る強烈な作品である。

②結び…本作の見処は?
◎: ユーモアとシニカルさを上回るグロテスクなバイオレンス。倫理観のラインぎりぎりを攻める結末は、半端ない胸糞悪さを残す。(褒め言葉のつもり)。
◎: 中盤の長回し撮影による「廊下」アクションシーンは、NETFLIXのドラマ「デアデビル」など以降の映画演出に影響を与えた名物シーン。
▲: 本作の結末は、原作漫画、ハリウッドリメイクと比較すると「そこまで恨むか!?」と思わざるを得ない。恨の文化?
YYamada

YYamada