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ミセスK ~ 裏切りの一撃のくりふのレビュー・感想・評価

ミセスK ~ 裏切りの一撃(2016年製作の映画)
3.0
【香港熟女ヒーフーアクション】

日本では、昨年の大阪アジアン映画祭でオープニングを飾った、香港熟女アクション。当たり屋心を擽られたのでレンタル。

熟女を抜いた香港アクション映画にそもそも親しんでおらず、主演カラ・ワイさんのことも知らなかったが…若い頃の動画を見るとうわ、素敵なバトルヒロインだ、今度追いかけてみようか。

今は優しい夫と子供に恵まれ、裕福な暮らしをしている専業主婦ミセスK。実はかつて、とある裏仕事のエキスパートだった…

…という過去を匂わせる導入部が見事。この美熟女コエエ!だったのに、だんだんグダグダになりました。彼女を生かすための物語が不適切だと思った。

カラさんは50代後半となり、もうアクション厳しいから早く撮って、と監督を急かして始まったプロジェクトだそうだ。アクション女優としてはこれが引退作とのこと。この年齢にしては身体の絞り方や、動きのキレは見事だけど、やっぱ映像がヒーフー言ってます。

その現実感に沿った、弱みあるアクションを見せたいのはわかるけど、カンフー得意なママ、以上の、役柄としての凄みが出てこない。ホントにそんな、伝説的人物だったの?そもそも、本作の設定でカンフーって要るのか?と素朴な疑問が出てしまったが。

設定が荒唐無稽なのだから、怒らせたら最終兵器熟女だった!もう止められない!で一本背骨通した方が面白かったね。そもそも、彼女の人物的過去が語られないから、あくどいことして生きて来たなら酷い目に遭って当然じゃん、で済んでしまい、共感などできないです。

カラさんはオバサン感薄く、スッキリ美人で眺めて飽きなかった。ぺ・ドゥナが歳を重ねたらこんな感じになるのかなあ…などと考えながら見ていました。

他の出演者もまるで知りませんでしたが、このジャンル好きには嬉しいキャスティングらしいです。

<2018.12.27記>
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