福福吉吉

嘘八百の福福吉吉のレビュー・感想・評価

嘘八百(2017年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
古物商の小池則夫(中井貴一)は大阪の堺で蔵のある家を見かけ、訪問したところ、その家の男・絹田(佐々木蔵之介)は骨董に興味を示さず、小池に蔵を自由に調べさせる。小池は思わぬお宝を発見し、絹田を騙して安い金額で手に入れる。しかし、小池の手に入れたお宝は、絹田家の留守番をしている陶芸家の野田佐輔が作った贋作だった。まんまと騙された小池は野田に食って掛かるのだが...。

◆感想◆
大阪を舞台に古物商と陶芸家が出会い、ともに騙された鑑定士と悪徳古物商に復讐のため、贋作を売り込もうとするストーリーになっており、個性的な登場人物たちがコミカルにしゃべり続ける楽しい作品になっています。

古物商の小池則夫と陶芸家の野田佐輔は最初は騙し合う関係であり、2人とも小悪党っぽくて関西弁でも掛け合いもとてもコミカルで楽しいです。
しかし、小池は野田の贋作を一度は本物と見紛うものであったことから、野田に本物を作るようハッパをかけられ、野田が陶芸に本気で向かうようになる展開はとても熱いものがありました。

ストーリーはとんとん拍子に進んでいき、小池の娘のいまり(森川葵)と野田の息子の誠治(前野朋哉)の恋模様や、野田の率いる贋作製作チームのメンバーの小ネタなど、クスっとおかしいネタがたっぷりで最後まで楽しく観ることができました。

とにかく登場人物の個性の生きた喜劇になっていて、なかなか面白かったと思います。

鑑賞日:2023年8月31日
鑑賞方法:CS 日本映画専門チャンネル
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