メイマーツインズ

羅生門のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
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【名作を観ようシリーズNo.127】

1950年、黒澤明監督作品。
ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞、アカデミー賞名誉賞(最優秀外国語映画賞)受賞、
日本映画を世界に知らしめた、日本映画の至宝。
日本映画史に燦然と輝く本作を、ソフト所有ながら未だ観たことなく、初鑑賞。


黒澤明らしい、躍動感のある演出は”七人の侍〟”用心棒〟に通じるものがあり、
死人の証言を語る霊媒師の演出は薄気味悪さと日本的神秘性が同居していて凄味がある。
”リング〟の貞子の雰囲気は、この霊媒師をヒントにしてるのかな…

ひとつの出来事を4人の証言から描き、それぞれの立場を守りたいがゆえに話が食い違う様は、人間の醜さ、愚かさが端的に表現されている。

”人間とは鬼も逃げ出すほど、業の深い生き物である〟

公開当時は日本での評価はイマイチだったらしく、先に海外で評価されたのもわかるような…🤔
海外からみれば日本文化の奥深さを感じることができる芸術作品であり、映画が貴重な娯楽だった時代の日本人としてはちょっと文芸的で刺激が足らないのも理解できます。
でも、こういう古典的名作を現代の感覚で評価・採点するのはナンセンスですよね…

感情豊かでヤンチャな盗賊を演じる、若き三船敏郎が印象的です。