けーはち

超人X.のけーはちのレビュー・感想・評価

超人X.(2014年製作の映画)
3.2
ベトナム映画。ギャンブル狂の母親の借金を返す為にヒーロー「超人X」になったが実はゲイの主人公は富豪の女に迫られ──

各種アメコミヒーローのパロディを織り込みスラップスティックなお笑いのノリで全編覆っておいて、その実「正体を隠すヒーローのシークレット・アイデンティティ」に「仕事柄マッチョで男らしい男(ヒーロー)を演じるナヨナヨしたゲイの主人公」という社会的仮面を重ねる実はかなり巧みな作劇……なんて事を考えるのがチャンチャラ可笑しいくらいのおバカ展開で爽やかな気持ちになれるヒーロー・アクション。多少モッサリした話運びだが、ここぞというシーンでは大量に盛り込まれるワイヤーやパルクール、カンフー、突然挿入される歌謡曲も懐かしい香港の香りがするぞ。