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隣人のbackpackerのレビュー・感想・評価

隣人(1952年製作の映画)
4.0
ストップモーション、所謂コマ撮りのことです。今作は1952年製作の、コマ撮り撮影の古典的名作であります。
一本の花を巡り、果てしなき闘争に発展していく隣人の物語です。
コマ撮りと通常の撮影を交えることで、ユーモラスな映像を作り上げています。……が、ユーモラスでありながら、ブラックジョークの一面が強い作品です。
コミカルな演技で、やっていることは非道。
隣家との境に生えた花の為に、仲良しのお隣さんという関係から、暴力を振るう対象へ。
効果音が、スーパーマリオのゲームのようなピコピコとしたもので、映像のバイオレンスさを更に滑稽にしてくれて、一層笑いを誘います。

作品は、色々な言語で隣人愛を説くことで締め括られます。
日常の突然の崩壊、潜むバイオレンス、美に魅了され狂わされる人々。
ユーモアたっぷり、辛辣なショートフィルムでした。
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