こういうまとめ方もどうかと思うがざっくりいえば、リップヴァンウィンクルのインディー版。
序盤はひたすら臨床心理の啓蒙なの?というくらい摂食障害の描写。
が、それだけで終わらなくてよかった。
リップ~との大きな違いはファンタジーを使うか否かだろうか。黒木華はなんだかただただ謝ってる人だったが、こちらは理由がある。その点ではとてもリアルなのである。ただ、リップヴァンウィンクルではリアルでないがゆえに幅が広かった。話がトべた。
こちらはトびきれなかった。ちょこちょこはさまる映画らしい演出がつながらずに不発なのだ。加えてセリフで説明するのも多少やりすぎの感がある。
大方の筋はよい。けれど映画としての完成度を高めるには、プロットに仕掛けが足りなかったのでは?
完成度は決して高くはないが、それでも一見の価値はある、そんな作品。