ひろ

夜は短し歩けよ乙女のひろのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
3.8
森見登美彦による同名小説を原作に湯浅政明監督がアニメーション映画化した2017年の日本映画

まず森見登美彦の小説の大ファンである
大好きな小説の映像化は大嫌いである
だけど湯浅正明が監督したテレビアニメ「四畳半神話大系」は同じ森見登美彦作品をアニメ化した作品ですごく面白かった。なので同じスタッフで製作されたこの作品の期待値は高かった

森見登美彦の世界観はすごく奇抜でシュールで愉快でファンタジーで奇想天外で…と言葉で表現するのが難しい世界観だ。そんな世界観を映像化するのは容易ではない。しかし、湯浅監督はこの摩訶不思議な世界観を奇天烈な表現とカラフルな色彩で見事に表現している。あまりに奇天烈なので一見さんは理解できないかもしれない。だからこそ原作を読んでいる方が楽しめる作品だと思う

キャラクター原案は小説の表紙も描いている中村佑介。この人のイラストはポップかつオリジナリティがあって好き。中村佑介といったらアジカン。アジカンのCDジャケットといったら中村佑介。なのでこの映画の主題歌もアジカンが担当している。主人公である先輩の声優を星野源が担当しているのも面白い

普通のアニメーション映画とは一線を画す斬新な演出。原作が面白いからこそだが、キャラクターの動きやミュージカルの様なシーンの演出などクスクス笑ってしまうシーンの連続。第41回日本アカデミー賞の最優秀アニメーション映画賞や海外の映画賞まで受賞したのも納得

先輩と黒髪の乙女のラブコメ
そう言ったら安っぽく聞こえてしまうが
その設定を軸としながらも
脇役の登場人物が濃すぎるために
破天荒な作品に仕上がっている
こういったシュールな作品好きだなあ
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