MayuShimada

アナベル 死霊人形の誕生のMayuShimadaのレビュー・感想・評価

アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)
3.7
けっこう好きでしたねぇこれ、私。夜中に一人で見ちゃったから怖かったよ。何を思ったか映画終わったあと実際のアナベル人形のエピソードがどこまで映画に反映されているのか調べちゃってね、な~んでこんな時間にわざわざもっと怖くなるような調べものするかなと思いましたよ。
シンプルにアホの振る舞い。

実際のアナベル様(怖いので敬称をつけるよ)は映画のような陶器のお肌ではなくて、布でできたお人形なんですよね。けっこう可愛いんですよ。当時放送されていたアニメの主人公を人形にしたやつで、元のお名前は「アナベル」ではないんです。
調べてもこの本物のアナベル人形のオリジンは出てこなかったので、映画の中で語られることは創作、ということになるのかな。

でもひとつすごいひっかかるエピソードを見つけてしまって。
実際の人形は、二十歳を超えた看護学校に通う娘にその母親が送った誕生日プレゼントだったそうなんです。
二十歳超えた娘に、あんな可愛らしい、いかにも子供向けの人形プレゼントするか??って思っちゃって。娘がアニメのかなりのファンだったとか、ヴィンテージの玩具のコレクターだったとかならまだわかる。でもな~、たとえば、母親がその人形を買った時点ですでに何かに魅了されてコントロールされてた、とかだったら、
怖いなぁ~~~~…
あー…、調べなきゃよかった…。

ってなりました。
皆さんの家にも、いつの間にか悪魔にアタッチされた曰く付きの品が何食わぬ顔で置いてあるかもしれませんよ。悪魔って「潜伏期」があるらしいんで。家に来てすぐに祟りはじめるわけではないんですってよ。

映画の中でも実録悪魔祓い系エピソードでよく見るシチュエーションがたくさん描かれてましたね。
まずはポルターガイスト現象でジャブを打ち、相手が警戒しながら一発繰り出してきたところでカウンター、一番弱い所につけこんで宿主を確保した後は、「身近な人物」や「愛する人」に化けて本格的な攻撃を開始する。
孤児の少女たちを演じた子役のなかで、私の印象では一際大人びた演技をする子がいたんですが、その子がなぜキャスティングされたのか納得の展開でございました。上手だったわほんとに。

ほんとこういうの見ると毎回思うけど、固まっとかなきゃいけないときにバラバラに行動するし、一番気づいてほしいときに人っ子一人いないんだよ。別の時空なのか?!おい!誰か!!気づいてくれ!!

時系列的に過去の作品である「死霊館のシスター」との繋がりなんだが、どうやら物語としては特に繋がってはいない様子。でも、あの作品に登場したルーマニアの修道院と今作に登場したシスターシャーロットにはなんらかの繋がりがあるらしい。
詳しい事情は描かれないので不明だが、彼女が持っていた集合写真から推測するに、すでにヴァラクの脅威に晒されていた修道院に一時訪問しただけだったためシャーロットがヴァラクに憑りつかれてしまうことは無かった、もしくは他の修道女たちの努力で実態を知ることなく護られたが、シャーロットが去った後あの写真の中の修道女たちは残らず犠牲になったのではないだろうか。
ずっと封印できていたアナベルさんがアクティブになっちゃったのも、ヴァラクという強力な悪魔と過去になにかしらの接点がある人間と、複数の子供たちのエネルギーを養分にしたからなのでは、とか考えたらめちゃくちゃ怖いですよね~。

もうやだ~、だって関心をもてばもつほど力を与えてしまうってことでしょ~?
調べちゃったんだけど~。
ほんとも~やだ~。アメリカからリモートで祟るのだけは止めて欲しいわ。
MayuShimada

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