佐分利の関白亭主ぶりは完璧。
猜疑心に苛まれた夫の尾行シーンでの
わざとらしい劇伴が面白かった。
高峰三枝子が三行半をつきつける際の
セリフ、簡潔かつ鋭くて良いです。
あれはぐうの音も出ない。
高峰は旦那の非礼の数々に対して一貫して感情を震わせたりせず人間として美しい行動を取り続けているのです。
そこがカタルシスに繋がるのだ…
その後の女性の自立を高らかにうたう空気には、ちょっと時代を感じてしまうのだけれども。
度をこした嫉妬は正に歪んだ自己愛に他ならないですね!
佐分利愛人がひとっっつも可愛くないのにも注目。