MikiMickle

ゲット・アウトのMikiMickleのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.8
アフリカ系アメリカ人のカメラマンのクリスは、恋人のローズ(白人)の実家に渋々行くこととなる。
道中で事故にあうが、運転手でないのに白人警察官から免許証の提示を求められる。理不尽な対応… しかし、ローズはそんな警官に食ってかかる威勢の良さ‼
出かける前も、「恋人が黒人だと両親に言ったのか?」と不安になるクリスに対して、「言う必要あるの?」
と答えるローズ。
クリスは、ローズを真の理解者として愛している。

彼女の実家では、手厚い歓迎を受ける。オバマ大統領の支援者だという外科医の父、精神セラピストの母。そして、ちょっとクセのある弟。
手厚い歓迎とは裏腹に、黒人のやけに従順な使用人が二人いるのが気になるクリス…

ローズの祖父の友人たちを招いたパーティーでも、同じくもてはやされるクリス。しかし、それも白人ばかりで。
出会う人それぞれが黒人に対しての話をしてくる。
なんとも、気まずい居心地の悪さ……

そんな中、唯一出会った黒人の客と話をするのだが、そこにも違和感が……

と、ネタバレになるのでこの辺で。


監督は、ジョーダン・ピール
元々はコメディ界で大活躍していた彼。

コメディーとホラーというものはつくづく似ていると思う。
例えば、普段人がタブー視している事も、こういった媒体だとあけっぴろげに表現できたりもする。
エンターテインメントなので、ただの重苦しい雰囲気ではなく、楽しみながら、ハラハラしながら、じっくり考えさせられる。
本質というものを……

この映画はもちろん黒人差別というものを取り扱ったものでもあった。
オバマ政権でそれがなくなったかのように思われた差別は、表面下では何も変わっていず。
トランプが政権を担った事で、隠されていた本質が顕になった。
この映画は、その過渡期の数年をかけて作られたもののため、エンディングは当初と違うものになっている。

そして、黒人の人々が日々感じている違和感と、表面上の居心地の悪さ。
例えば、「肌の色なんて関係ない」「差別はしない」「これからは黒人の時代だ」とパーティーの客は全員言ってくるが、それを意識している時点で“別物”だと思っている証拠で、ずっとそういった違和感が纏う。
黒人をどういった目線で見ているかなど、かなり皮肉の効いたのブラックユーモアの効いたものだった。

不気味なんだけどなんか笑っちゃう演出とか、最高‼登場人物の顔の表情も最っっ高っっ‼‼ 顔(笑)

そして、ホラー/サスペンス的には、オープニングからしっかりと後を感じさせる作りになっており、想像を超える展開が次々に待ち受けていて、衝撃的っっ‼‼ わぉっ‼‼ これがかなり好き♡かつ、たくさんの伏線が張り巡らしており、大満足‼‼

思わず立て続けに2回見てしまった♪(フェスの前の夜にw)2回目も大満足っ♪
MikiMickle

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