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バードショットのtomtomのレビュー・感想・評価

バードショット(2016年製作の映画)
1.5
正義感溢れる新人警察官のロドリゴは、政治家絡みと見られるバスジャック事件に深入りしすぎてしまい、国鳥であるフィリピンワシの密猟事件の捜査担当に飛ばされる。被疑者である貧しい親子に対して、バスジャック犯には打つ手なしだった警官らは、殆ど手段を選ばない容赦のない捜査を仕掛ける。そのアンバランスさと不条理が、フィリピン社会の抱える深い闇を如実に炙り出していく...

正直に言うと、映画として面白かったとは思わない。警察の横暴といい、被疑者親子の不遇といい、救いのない内容が、その割には淡々と進んでいくので、感情の出口が見つからないまま、モヤモヤだけが煮詰められていくような、ある種の疲労感を感じた。フィリピン社会の現実と、リンクしている部分もあるのだろう。「娯楽」というより「告発」、「糾弾」の色合いが強いように思った。
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