TOT

私に構わないでのTOTのレビュー・感想・評価

私に構わないで(2016年製作の映画)
3.6
病院で働き家族と暮らす24歳のマリヤナ。
強権的な父が倒れ、介護に加えて口汚い母や障害を抱えた兄を養うはめに。
マリヤナが家族や仕事、性、それらの抑圧をコントロールできるようになるまでの過程を正直すぎるくらい(少し露悪的なくらい)丁寧に描く。
でも重い。
マリヤナがどういう選択をするか気になって見続けたけど、しんどかった。
安易に希望を提示しないクールさというか、フラットさは好き。
あと、The Blutonesの" Slight Return"の歌詞思い出した。

You don't have to have the solution
You've got to understand the problem
And don't go hoping for a miracle
All this will fade away

以下Q&Aでの監督コメント。
「自由や再出発は幻想ということを描きたかった。それらはハリウッド映画によって過大評価されてきたのでは。皆だいたい家族や環境に囚われている。クロアチアは家族同居が多く、若者が家を買うのは親の援助無しで出来ず、狭いアパートに3世代同居も珍しくない」と。
クール。

東京国際映画祭2016
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