もめん豆腐

タリーと私の秘密の時間のもめん豆腐のネタバレレビュー・内容・結末

タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

またしても全然わからなかったよ。ラストで「ん?どういうこと???」となって、すぐに皆様の考察を拝見。「あー、そういうことだったのね」とやっと理解。途中途中、あれ?おや?辻褄が合わないなと感じることは何回かあったけど、話に置いていかれないように必死で観てたらこの有様よ。オーマイガッ。
タリーがやって来て「わたし、人に頼れないの」と言って疲れ果てたマーロがタリーとおしゃべりしたり眠る時間を確保できたりと、これまでと打って変わって明るくなり、ホッとしてたわよ、単純だからさ。このマーロの大変さったらうちの比じゃないわ。一人だって大変なのに3人で、しかも一人は発達障害の濃いめのグレーっぽくて、後ろからシートを蹴られ続けたらビンタの一つや二つ食らわせそうな自分が怖い。

おっといけない、子供も夫もいなかった。

家では家事がままならず、きっと完璧主義であろうマーロは散らかった部屋やテキトーな食事しか用意出来ない自分自身を不甲斐ないと思ってたはず。もうさ、お金持ちお兄さん夫婦に全力で甘えればいいのにーと思う甘々星人のあてくしには理解は出来ない。夫も稼ぎがないくせにいっちょ前な口を叩くの、負け犬根性で嫌だわ。おまけに、女は妊娠し出産すると突然スーパー母ちゃんになるとでも思い込んでるらしくて。いや、日本の男もほとんどがそう思ってるか妻をお母さんと勘違いしてるパターンのなんと多いことか。自分のことは自分でやれ&お前の子どもなんだから主体的に動け!助けられることは恥ずかしいことではなく、バカげたプライドでお願いしないことのほうが愚かよ。マロー本人の性格と、負け犬根性が骨の髄まで染み込んだ夫のせいで、弱音すら吐けなかったんだねと観ているだけでぎゅっとする。
気になったのがかつてのルームメイト女性とマーロとの関係。マーロは恋心を抱いていたと解釈しているのだけど、そんな人があの男を選ぶのだろうか…と不思議に感じた。とにかく役に立たない夫だからさ。そして、あの彼女とはもう仲良くはなれないのよね…、女同士ってそんなもんなのよね…と寂しくもなった。
それでもこの映画は好きだな。子育ても産前産後の体型も夫も学校との関係もどれをとっても安寧ではないけれど、タリー(過去の自分)との触れ合いはあたたかく心地よいものだった気がするから。
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