たんぽぽ

ビリディアナのたんぽぽのレビュー・感想・評価

ビリディアナ(1960年製作の映画)
4.0
さすがヴァチカンを怒らせただけありますね。
こんな脚本あるんだと、くちあんぐり。
衝撃で頭クラクラしています。

信じる者は救われない。
努力は結果に繋がらない。
信仰って何?希望はどこ?

そんな救われない話しなのに魅力がある。
それはビリディアナ役の美しさもありますが、貧民たちの人としての魅力が大きいと思う。
そんなに悪い人じゃなくて、でもその場のノリで行動。
簡単に嘘をつくし、その日暮らしで根気が無い。
集まってワイワイやってる彼らに人間として共感するからこそ、感情移入しちゃいました。

酷い仕打ちでそこまで打ち砕かれて、ビリディアナや我々観衆の気持ち、これからどうなる?
期待した途端にあれ?って思うほどあっさりとFINが出ました。
観た者が考えろって事なのかなぁ?

好きか嫌いかと聞かれたら嫌いだけど、いつまでも気になるだろう作品。
正しいと信じる前に少し考えろ、と言われたような気がする。

問題作。

2010年に録画し未見、録画機を捨てずに正解だった。
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