ふじこ

母が教えてくれたことのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

母が教えてくれたこと(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

母親が癌だと宣告され、デヴィッドは久し振りに実家に帰る事に。
しかし父親は息子がゲイである事を認められず、その事に触れようともしない。
家族の中で唯一の男同士である父とはそんな感じで何処か上辺だけの会話をし、妹は2人で仲がよく、控えめなデヴィッドは中々間に入っていけない。
唯一母だけは溢れんばかりの愛情を注いでくれるし、デヴィッドも仕事も私生活も上手くいかないながらも母に寄り添う…。

ってお話。なかなか良かったなぁ。

実際父親でもなければ男でもないし、息子もいないんだけど。
何度も何度も自分の息子を傷つけてまで認められないものってあるんだろうかね。
こんなん、デヴィッドが控え目で配慮の出来る大人しいタイプの男だったからまだ最低限の会話も保たれていたけども、そうじゃなかったらとっくに息子から愛想つかされて息子を失う事にもなりかねないと思うんだけど…。
デヴィッドが可哀想で、でもその分母親からとても愛されていて、歪な家族だなぁって思ってた。

ジャケット絵の雰囲気ではない事は確かだったな。
最初はくっそ口煩いタイプの母親にうんざりしてる系の映画かと思っちゃった。

治療をやめて穏やかに死を待つ母が言った、"わたしに会いたかったら妹達に会いに来て、それぞれの顔にわたしが居るわ"
って、なんか良いなぁって。
父との仲も微妙だし、兄妹では一人だけ男だし、事実としての母の感想と、家族の仲も取り持てるいい発想だと思った。

それにしても、主演のジェシー・プレモンスが何度見てもフィリップ・シーモア・ホフマンに似ている…。
あと出始めの頃のマット・デイモンにももっと似ている…。
こういう役にぴったりな役者さんだと思う。
ふじこ

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