どぎつい暴力シーンはカメラワークでうまく隠したり、音だけで表現したりと、直接的な表現はないが、7年もの間拉致監禁され奴隷として洗脳される少女の姿が痛々しい。
もちろん肉体的な苦痛によるつらさはあるのだが、奴隷として扱われ理不尽な仕打ちを受け続け、奴隷売買組織の話で脅されて、逃げる気力を失い大過なく過ごすことだけを願う少女の精神への仕打ちがさらにつらい。
それでも少女が生きる希望を失わず最終的に助かったのはせめてもの救い。信仰を拠り所に生き延びたというような解説があったが、理屈や損得だけだとすぐに生きる気力は失われていただろうから、信仰の力を再認識した。
これが実話だというのだからやりきれないが、少女が生き延びて本当に良かった。