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お琴と佐助のmingoのレビュー・感想・評価

お琴と佐助(1961年製作の映画)
4.2
谷崎潤一郎「春琴抄」の三度目の映画化。島津版お琴観たいが、フィルセンでかかるのはいつになるのやら。にしても香川京子といい司葉子といい鷲っぱなにブスはいないのか、絶世の美女こいさんこと山本富士子と、実直さが前面に出た佐助役本郷功次郎、主人と家来でありながら琴の師匠と弟子の関係であり、男女の仲を越えて、固い絆で結ばれて行く様があまりにも良くて困った。和製セッションて感想みかけたけど、ファッキンテンポっ!ならぬ、山本富士子の「何度言ったらわかるの!チリチリチリチリチチチチじゃない!チリチリチリチチチ!」には笑う。違い分からん。あまりにもツンツンしすぎるからこそ、たまに弱さを露呈するシーンが活きている。頭の先から足の裏まで知りたい!と伝える佐助の素直さからはエロさを感じさせず最後まで魅せる衣笠貞之助の力量か。湯上りシーンでドキリとさせたり見せ場充分。2回ほど文章での語りがあるが、それもそれで良いからまいった。傑作。
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