南アフリカ共和国でかつて行われたアパルトヘイト政策に立ち向かった黒人運動家のスティーブ・ビコを取材した新聞社の白人編集者のドナルド・ウッズの壮絶な物語と友情が描かれる。
前半はビコの運動とそれを世の中に知らそうとした新聞編集者が政府や警察に目をつけられ弾圧されて行く様子が恐ろしい。まさに命をかけた闘いを繰り広げる。
後半はウッズがヨーロッパにこの惨状を伝えるためあることを決行するのだが手に汗を握る展開で見応えがある。
歴史上の事実なので重いですが非常に見応えあります。158分があっという間でした。
【参考】
ビコが亡くなったのが1977年。ウッズが取材した内容を元に本を出版したのが翌年1978年。本作はこの本が原作となっている。この本はヨーロッパの人々にアパルトヘイトの実態を初めて知らせるものとなり衝撃を与えヨーロッパにおけるアパルトヘイトの反対運動に繋がっていった。
名匠リチャード・アッテンボロー監督による本作は1987年の作品であるがその時まだアパルトヘイトは廃止されていない。
1948年に始まったアパルトヘイトが廃止されるのは1994年になってからである。それまで弾圧により多くの人が犠牲になった。