よっちゃん

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~のよっちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

リズ・アーメッド主演の突如として聴覚を失うドラマーの苦悩を描いているが、これはとても考えさせられる作品でした🤔

著しく聴力が弱まり微かに聞こえる程度であり失った聴力は回復する事はない… この宣告は現実として受け入れるにはあまりにも残酷でありルーベンの絶望感、苦しみは計り知れませんね。

立ち直ろうと聴覚障がい者のコミュニティに参加し徐々に現実を受け入れ新たな生き方を見つけ様とするも、聴こえることを選び手術をし聴力が回復する事への希望を得てからのあの煩わしい歪んだ音(金属音)がまぁ何とも不快音であり彼女との別れの後に静寂を選んだルーベン… ラストの静寂の何とも言えない余韻が凄かった😅
ルーベンにとって"聞こえるということ"の意味が聴覚を失う前と失った後で大きく変わった場面でもあったと思う🤔

それにしても、リズ・アーメッドのどうにも出来ないジレンマ、聞こえない事への不安、苦しみ、そしてラストの音を捨て一点を見つめている表情など圧巻の演技でしたね。

本作は、聴覚を失ったルーベンの感覚を鑑賞者に擬似体験させ、聞こえるということの当たり前を感じさせてもらいましたが、果たして自身が同様の症状になった場合にどう向き合うか?とても悩ましいものでした。