がんびーの

ガザの美容室のがんびーののレビュー・感想・評価

ガザの美容室(2015年製作の映画)
3.7
それでも女性は強い…

今年の春にイスラエルとパレスチナに訪れたので空気感は何と無くだがわかった。(もちろんガザ地区のことはわからないが)

常日頃、政治問題と背中合わせ、てかそれの渦の中で生きてるような人達。もうこのレベルまで来ると、安全に生きれる場所をくれるなら政治なんてなんでも良いよって感じなのかな。

一つの美容室の中に色々な状況の女性がいて社会の縮図を見ているようだった。

パレスティナ自治区、ガザ。ロシアから嫁いできたクリスティンが経営する美容室は、順番待ちをしている女性客で賑わっている。離婚調停中の主婦エフィティカール、ヒジャブを被った敬虔なムスリムのゼイナブ、結婚式前に身支度を整えているサルマ、出産間近のファティマなど、様々な背景を持つ女たちが好き好きな四方山話に興じて時間を過ごしていた。しかし、通りの向こうで突然の銃声。賑やかなしゃべり場だった美容室は戦火の中に取り残され、皆閉じ込められることになってしまった。

本作の原題『DÉGRADÉ』はフランス語で悪化という意味と、髪型のレイヤースタイルという意味がある。ガザで生まれ育った双子の監督による実体験に基づいた初の長編作品で、戦争状態という日常を生きる女性たちをワンシチュエーションで描く。戦闘に巻き込まれた人々の恐怖を追体験することができる作品。

ぜひぜひ
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