阪本嘉一好子

エクスキューズ・マイ・フレンチの阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

4.4
父さんが即死するシーンまで、私は完全に字幕が追えなかった。ものすごいスピードで次から次へと字幕が出てくる。実はここがカイロだとも知らなく映画を観ていたが、そのうちエジプトの旗があちこちに出てくるので、エジプトが舞台なのかと思って見ていた。コメディのようだが、イスラム教の公立中学校に通うことにになった、主人公ハーニーの生活、思想など、違う中で生きているのをみて、クールだと思っていた。しかし、父親の死後、新しい生活を築いていくのはきついね。一般論だが、大人になると、このような寛容さは減り、新しいことを受け入れられなくなるから。わらってしまうのは、彼の受けた教育とここのイスラム教の教育の違い、クラスの中でノートに書く習慣もない。先生の一言に何一つ逆らえないし、先生も聞こうともしない。この状態で、彼の多くの才能の一つの才能を見つけてくれたのは科学の先生だったが、悪ガキの的になって、学校を去ってしまった。彼は名字を聞けば、その人が、モスリム かクリスチャンかわかると思っているが外れている。
ちょっと気になったことは宗教対立。それも、子供のレベルでまで、正教(コプト)が、この学校は公立なのにモスリム 人口が多いから差別の対象。モスリムが多い学校(全員?)でなかなか受け入れられないのは悲惨だね。コミカルに描いているが奥底には深い問題点があるね。エジプトでは教会を建設することでさえ難しいと聞いたことがある。あと、モスリム は対立を好んで、コプトを受け入れないというネガティブなイメージや偏見を残しそうな映画だった。