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続・深夜食堂のJAmmyWAngのネタバレレビュー・内容・結末

続・深夜食堂(2016年製作の映画)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

「石垣を這うカタツムリにしとしとと雨が到来する」という近年ではサザエさんでしか見れないようなショットを平然とぶち込んでくる感性が示すように、これは世俗的な人間性というものを笠に着たどこまでも都合の良いファンタジーなのであって、いつまで経っても毎朝会社に行く過程が辛いという具合にリアルな現実をどこまでも厳しく感じているような、人間としてそれなりに脆弱で愚かで程度の低い自分からしてみれば、「おれはてめーの作ったご自慢の甘ったるい豚汁に一味唐辛子とラー油を死ぬほどぶっかけまくるし、何ならキムチとか豆板醤もぶち込んでようやく豚汁定食現実風味、ヘイお待ちィ!!」というような感じで逆説的に生きる事を鼓舞された次第。

語られる事とか描かれる事がことごとく脚本的に都合の良い出来事の連鎖でしかないので、作り手の押し付けがましいたわけた思惑を汲み取れない自分にとってはもう色々と理解が追い付かなかったのです。

「深夜食堂」とか言うんだけど、どうしたって現実が辛い自分からすればそれじゃあ「メシ喰うな」としか思えない。
要するに町田町蔵風に『おまえらは全く自分という名の空間に耐えられなくなるからといってメシばかり喰いやがって メシ喰うな!』という事だったなあと、元も子もないけど根本的にはそう思った次第です。
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