成田007

LOGAN ローガンの成田007のレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.3
痛みを背負ってきたヒーロー・ウルヴァリン。愛する女性、友を失い、たった一人で体と心がボロボロの中で生き続けるローガンの最後の勇姿。

ダークでバイオレンスなトーンで進むストーリー、そこにはヒーローなんて存在しない。ただ、少女を守るために戦う。

今までのアメコミ映画にはないリアルで人間らしさが感じられる映画。人を殺すことは正義も悪も関係ない。多くの人を失い、守ってきたウルヴァリンだからこそ伝えられる重いメッセージである。

X-MENの中で中心人物のウルヴァリンを17年演じてきたヒュー・ジャックマン。彼のキャリアはウルヴァリンから始まった。17年の間に今作までに数々の映画に出演し、賞も受賞してきた。そして、今作ではそんな彼の円熟した素晴らしい演技が見ることができた。

さらに、ヒュー・ジャックマンと共に今作でシリーズ最後のプロフェッサーX役のパットリック・スチュアート。私はパットリックの常にX-MENを暖かく見守る姿が印象的である。パットリックとマグニートー役のイアン・マッケランの掛け合いが見れなくなると思うと寂しい。

そして、今作初登場の謎の少女ローラ。ウルヴァリンと同じ能力を持ち、凶暴な彼女の姿は恐さの中に美しさも感じられた。ストーリーのキーマンとして常に中心にいて、ヒューやパットリックに負けない存在感を常に醸し出している。彼女を主人公にしたシリーズが出来て欲しいくらい凄い逸材だと思う。

ヒュー・ジャックマンの最後のウルヴァリンにして最高のウルヴァリン。ヒュー・ジャックマン、17年間、本当にお疲れ様でした。
成田007

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