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ウインド・リバーのbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

世間の評価は高いようだが、自分には刺さらなかった。

雪山で暮らすネイティブインディアンのコミュニティが舞台になっているというだけで、内容は普通の殺人事件の調査モノ。しかもその真相も何というか胸糞なだけでしょぼい。女に餓えている寮で、彼女を連れ込んでヤっていたら、女はレイプされて、二人とも殺されました、って。警戒心がなさすぎでは?犯人側もさすがに倫理観がなさすぎで、納得しづらい。あんなに何人もいて、誰も止めないのは不自然過ぎる。

あとは個人的にジェレミー・レナーに魅力が感じられないのも大きいかも。脇役なら良いのだが、主役にしては華がないし演技も深みがない。娘を亡くしている設定なのだが、息子の存在はこの話に必要だった?冒頭に出てきたっきりなのだが。ヒロインのFBI女性もそこまで上手いこと話に絡めていない印象。こいつがピンチになって主人公が射撃で助ける展開は序盤から予想のつく展開であり、それがそのままクライマックスだったので退屈。

メインテーマは"インディアンが酷い目にあっている"という方なのかもしれないが、それにしても事件の捜査部分がつまらない。こんなに先が気にならないサスペンスは久しぶり。真相もいきなり過去シーンを流して見せるだけ。犯人たちが勝手にパニックになって発砲し始めたから、勢いで皆殺しにしました、ってどういう展開よ。結局主人公たちは自力で真相にたどり着いてなくない?全員殺しちゃったしね。

別に悪い作品ではないと思うのだが、良さも全然感じることができなかった。
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