寄り道わき道

ラスプーチンの寄り道わき道のレビュー・感想・評価

ラスプーチン(1996年製作の映画)
5.0
再視聴しました。
ただただアランリックマンという俳優の演技力の凄まじさを感じる作品。画面の中に惹き込まれるとはまさにこのこと!他の俳優さんの存在感も息を呑むばかりで皇帝役のイアン・マッケランと皇后役のグレタ・スカッキの素晴らしさ。威厳に満ちていながらも、子供を愛する親の姿は涙が…。史実に沿いつつ(違う部分もありますが)、修道僧ラスプーチンという存在とロマノフ王朝の最後をドラマチックで色鮮やかに描いた傑作です。激動の時代に生きたラスプーチンと彼が王家に入り込んでいくキッカケとなったそのアレクセイ、二人の繋がりや死の瞬間の対比がとても良かったです。ラスプーチンのただ自分は神に選ばれたのだという信仰心や純粋な一面、その一方で野生的でギラギラとしたアランの艶やかさと人間味ある姿は圧巻です。音楽もとても美しく心に残るもので、映画を見事に引き立てています。

この作品の日本語版はvhsのみ