Jinn

鉄コン筋クリートのJinnのレビュー・感想・評価

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)
4.0
アニメーションで何がどこまで出来るのか。
精神世界をどうやって画で表現するのか。
色んなチャレンジが垣間見えるこの作品、私は素晴らしいと思う。
その昔原作を読んで、『これは新しい絵だなー』って感想と、『結構面白かった』という印象が残っていたけど、実は映画を観るまでは話を忘れていた。・・・正直なところ観ても思い出せなかったけど。
CGにアニメを融合させる技術は実はこの監督がソフトウェア会社勤務時代に開発して特許も取っているらしいが、まずその表現力に驚いた。描き込み方と、こだわりを持ったカメラワーク。素晴らしい。キャリアを見るとアビスのSFXだとかアニマトリックスだとか、常に新しいことをやっているよね。
話自体もとても心に残る作品だったけど、ラスト近くの精神世界のヴィジュアライズはアートだと思うし、脳裏に焼き付けられる位の表現力があったと思う。何せ夢見たから。
『分かる人には分かる』って感じではなくて、『響く人には響く』、そんな映画だ。
個人的には『映像作品』として、非常に価値を感じた一本。

ちなみに話自体はバイオレンスもあるし、子供と一緒に観るような映画ではありません。
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