幌舞さば緒

鉄コン筋クリートの幌舞さば緒のネタバレレビュー・内容・結末

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

何度観てもまず、鉄コン筋クリートが映像化されてることに喜びを感じてしまう。大好きな漫画の世界が!ページをめくらずに!カラーで!動く動く!みたいな。


台詞メモ

★「火ってのは妙なもんだ。あんなに静かで穏やかなくせに中には力と破壊ばかり潜んどる。何かを隠してるんだな。人間と一緒だ。近づいてみなきゃ中には何があるか分からんこともある。時には痛い目に遭わないと真実が見えんこともある」

★「中国の猿はさ、雲に乗って空飛ぶんだ。知ってた?」

★「シロは凄えなあ。こんなドブみてえな街で丸っ切り汚れなく生きとる。不思議な子だ。多分すべての答えをシロは持っとる。それが形になるにはもう少し掛かるがな。警戒心とか悪知恵のない奴はもはやこの街に合わなねえ。クロ、お前がいなきゃ遠に死んどっただろう」「心配ないよ。シロは俺が守るから。俺たちのこの街もな」「そりゃあ無理だぜ。この街は長くねえ。この年になると流れって奴が見えんだよ。シロもきっと同じことを感じとる。それがシロの力だ」「うお!凄えこと考えたぞバカ。種って気になるからよ。土に入れて水やんだよ。したら林檎いーっぱいだぜ?」

「もちもーち、もちもーち、こちら地球星、日本国シロ隊員、応答どーじょー。今日もこの街の平和は僕がきちんと守りました。シロ隊員、とても良い子でした。お風呂にも入りました。以上、本日の報告終わり」

★「あーダメだクロぉ。悪口とか言ってっとねえ、心のここんとこカッサカサなるんだぞ。ほんとだぞ。でも俺らには関係ないよな。なあクロ、な…あーんしーん、あーんしーん」

★「汚ねえぞテメェ」「あったりめえだろ?俺はなあ小僧、ヤクザなんだよ」

「でたよ。これだからなあカッコマンはな!危険が及ぶだろ?巻き込めなーいだってやんの!シロ怖くねえもんギャングマンなんて!今まで二人してやってきたんだろって!シロ宇宙一の蹴り持ってる」

「あまり謝るな。そいつはクセになる。お前さ、少し休め」

「アイツはやめとけ!」「アイツって何?クロのこと?」「あれは自分をわざと危険なところへ持ってってはしゃぐタイプっち。俺たちと行くべシロ。オメェは奴と違いすぎるぞなも。なあ」「元気おーらーい。ばいばいなあ」

「ここは俺の住む街じゃなかったな」

「コンクリートにも臭いがあるんだよ。夏と冬と朝と夜とじゃ全然違うのね。でもシロ、雨降った時のが1番好きだなあ。マーガリンみたいなの臭いの…ずっと胸んとこがね、やな感じなのね」「シロ、安心安心」「安心安心」

「組長、3丁目には源八がやってるストリップ劇場があります。50年も昔からこの街の男があそこで大人になりました。何も無理やりジャリ相手のしのぎに変える必要はないでしょう」

「この街に愛され、この街で育った恩恵は忘れちゃいけないという話をしてるんです」

「泣いてる場合じゃない。落ち込んでる暇なんてない。そんなことをしてたらこの街に殺される」

「どーにもこーにもな。近々この街はレジャーランドになっちまうぜ」

「物事の変化に対して否定的になるのはやはり歳のせいかね」

「クロ、なんで遠くにあるものってちっこく見えるんだあ?」

★「ひとつの成功を得るために我々は互いに協力し合う。彼らが力、私は頭。それぞれの能力をいかして完璧なるクリエイトを目指す」「タッパのある奴にろくなのはいねえよ」

「演歌どっぷりの人間をクラシックに染めるのが我々の仕事ですよ。警察を抱き込むこと、ヤクザと手を組むこと、大事なことですがそれだけでは街の性格は変わりません。私の街も変わらなければいけないのです。理想というものの追求を許された存在は数少ない。我々の行為はあるお方のお導きによるものです。誰だか分かりますか?木村さん…神です」

「シロ、よくちびすけって言われるけど、蟻よりはでけえのな。そしたら、蟻にはシロがでかすけだよな」

「少しは若者見習えよ。よっぽど毅然としてるじゃねえか。時代かねえ。ここも時期にお子ちゃまのカジノになるって話だしな」「人ごとみてえに言うんじゃねえよ。お前の組が一枚噛んでるって話じゃねえか」「人ごとだぜ藤村。みんな人ごとさ。この街は俺の都合なんてお構いなしに変化していく。俺はこの街ですべてを覚えた。博打、酒、煙草、女、凌ぎ…俺はこの街が好きだった」

「創造主に従うのです。主に代わって司るのです。主と共にあらんことを」

星「嫌いだ。嫌いだよ。嫌いだよこんな街。嫌いだよ。嫌いだよこんな街。あークロ、あのね、シロね、いいこと考えちゃったよ。お家を建てようよ二人で。海の見える場所に。ほいでね、青色に塗るのね」

「シロ隊員、夢を見ました。海の、空の、森の、風の…夢」

「燃えちゃえばいいんだみんな。燃えちゃえばいいんだ。こんな街」

★「もっとゆっくりならいいのに。もっとゆっくりならシロ、とても幸せな気持ちになるのに」

「あ、そうだ林檎。林檎に水やんなくちゃ。シロ隊員とっても頭の良い子です」

★「疲れた…今度のことは本当に疲れた。シロ、ここんとこ素っ頓狂なことしか言わなくなって意味不明だし、シロを守っていく自信が俺もうないよ」「前にも言うた。お前にあの子は守れんよ」「神とかいうの俺、信じてねえけどさ、神様はどうやら俺からシロを取り上げるつもりらしい」「あの子はお前が考えてるよりずっと強い。そして、お前さんは自分で思っとるほど逞しくはないぞ。わしの目には今までずっとお前がシロに守られてきとるように映るが違うか?クロ、わしはお前を信じとる。神に愛想つかされてもな」

「ジェットビーム!目からジェットビーム出すのだ。かっこいいだろ」

★「シロいっぱいネジないの。心のネジ。失敗してんの神様いーっぱい。それでね、クロね、クロもね、いっぱいネジないの。心のネジ。でもクロのないところのネジ、シロが持ってた。シロがぜーんぶ持ってた」

「街中の評判だぜ。クロが悪魔に憑かれたってな。街に対する愛情が深いほど負う傷も深くなる。ここがもう以前の宝町に戻ることはないぜ。クロ、俺たちが足掻いてもこの流れは止まらねえ」「あんた死ぬ。顔にそう書いてある」「じゃあなクロ、先に地獄で待ってるぜ」「この街が地獄なんだ。ここが地獄なのさ」

★「格好つけて殺そうとか考えるな。至近距離から弾倉の中、全部頭目がけて撃ち込め」「できるかバカ。あの人は俺の恩人だぜ。俺が知ってること全部あの人から教わったものだ」「美談だねえ。おまけに女は身重そうだな。しのごの抜かしてると腹裂くからな。覚悟しとけよ」「汚ねえぞテメェ」「俺はなあ木村、プロなんだよ。そいつを忘れるな」

「星の下の散歩くらい、老いぼれひとりでさせろや」

「子供持ったらテメェのタマは必死に守れよ。例えこんな関与でもなあ、俺なんて早くから両親亡くしてっから。運動会で担任とやる二人三脚は辛いぞ。子供心にあれは堪える」「いつから気づいてたんすか?」「生まれた時からさ。誕生こそ消滅の始まりなのだよ木村くん」「あなたはいつだってそうだ。俺の考え見透かして」「読みやすいからなあお前の場合。お前のそういうところ好きよ。ともあれ死ぬにはいい日だ。防弾は着てねえんだ。首から上は勘弁してくれよ。割と気に入ってんだよこの顔」「あんたは俺の親父代わりだった」「親の罪を子が負うってな」「あんたに憧れてこの世界に入ったんだ。俺にとってあんたは…」「これからバラすって相手を前にあまりべしゃるな。教えたろ木村」「はい…」「はじき捨てる時はドジ踏むなよ」「はい…」「硝煙のついた服はすぐに焼き捨てろ」「はい…」「女房、子供を大切にな」「はい…」「大切なことなんだよ」

「クロ、悪いが俺は先にいくぜ。ここは寒すぎる。ここは狭すぎる」

「殺すのか?」「消去すると言った方がこの場合正しい。ここは私の街だ。不必要なものは消し去るのみさ」

「なんか見てると痛々しいぜ。一度医者に連れてったらどうだ?」「医者にこの子の痛みが分かるもんかね。この子の痛みは誰にもわからん」

「闇を恐れるなクロ。一瞬だぞ。よく見とけ。闇の力だ」

「心配すんなよ。代わりはいくらでもいる」「代わり?」「本社に頼んでもっと性能の高い奴を取り寄せるさ。壊れた部品はスペアで補う。これ常識」「部品か」「木村、火だ!」「火だ」「ほう?イカすぜ木村。誰の差し金だ」「愛さ。愛と誠」

「怯えるな。俺が導いてやるよ。俺が連れてってやるさ。俺がここにいる。ここはお前の住む世界じゃない。もっと深くもっと高い次元がある。闇…闇を恐れてはいけない。すべてを超越する力。闇の力」「?シロ?お前か?」「心を濁すな。濁すな。それは死を意味する。俺はそう言った」「夢なの?」「真実だ」「引きずり出せ。闇の力を。見せてやれ。お前の本当の力を。解放しろ。闇の中にこそ真実がある。こい、クロ。光と闇を彷徨うお前がもうひとりの自分を導き出したんだ」「その傷…」「楽しもうぜー。俺たちの街を地に染めるんだ」

「これが、俺の力?」「まだほんの入り口だ。お前の力はそんなもんじゃない」

「奴がいつも俺たちの邪魔をする。偽りの魂、偽善の代表者、俺は貴様の照らした影じゃない。闇は純粋だ。濁ることはなく透明で美しい。孤独を受け入れろ」

★「ソコカラナニガミエル」「安心安心」「違う。お前が俺を必要としたんだ。お前の目に何が映る。お前は何を信じる」「俺は…俺は!シロを信じる!」「手の傷を忘れるな。俺はいつでもお前の中に住む。お前を守る。お前を救う」
幌舞さば緒

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