kamakurah

リトル・マーメイドのkamakurahのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
4.0
本編内容外のことで毀誉褒貶喧しい実写版『リトルマーメイド』をIMAXで鑑賞。劇団四季ファンとしては、制作発表からずっと気になり、公開直後からさまざまに芳しくない評価が散見され、やや心配したが、仕上がり上々、2時間15分の長尺がまったく気にならない内容で、まずは安堵。なにより、主演のハリー・ベイリーが素晴らしい。近時のハリウッドが拘る所謂「ポリコレ」にかかる肌の色についての視点で、個人的に言わせてもらえればつまらぬことで四の五の言う輩が幅を利かせてるようだが、虚心坦懐に鑑賞すれば分かる。アリエルの肌の色も、姉妹たちの出自も、気になることは全くない。アラン・メンケンの楽曲の美しさを心ゆくまで堪能できる。製作に、今をときめくリン=マニュエル・ミランダが加わっていることもあり、ラップ調の新曲が追加され、音楽世界はオリジナル以上の拡がりである。宮廷の名シェフのシーンが割愛されているのは残念だが、家族揃って楽しめる、ディズニー映画らしい佳品である。それにしても主演のハリー・ベイリーが、スーパーボールのハーフタイムショーにも出るほどの実力ある人気の存在だった、とは驚き。至極当然のキャスティングだったのだなと、観終わってから知りました。不明を恥じるばかり。配信になったら、各国の吹替版を観てみたい。
kamakurah

kamakurah