19世紀ノルウェーが舞台のラブストーリー。
久々に、こんなに儚く美しい身分違いの恋物語に出会った。
見終わった後、ため息が出る程。
正直、ビル・スカルスガルド目当てで観たんですが、こんなにも素晴らしい作品だとは思っていなかった。
領主の娘と禁断の恋に落ちる青年ヤーコプくん、コン・ティキで観た以来だったんだけど、ものすごく良かった。一途で、男らしく、誠実な詩人役がぴったりだった。
なんだかまるでゲーテを見ているような感覚になって切なさが溢れまくりだった。
身分違いの恋とか禁断の恋とかこういう類の映画は個人的にモヤモヤするのであまり好みではないけど、この作品は先にも書いた美しさが勝っていて不思議と引き寄せられる魅力があった。
北欧の歴史ものでこういう部類の作品といえば、『ロイヤル・アフェア』がある。あれほどどろどろなスキャンダル系かと思いきやそんなことはなく、少しでも触れる壊れてしまいそうなガラスのように繊細な恋物語。
ラストも切ないはずなのに、どこかすっきりしたような、だけどいつまでも余韻に浸っていたくなるような異次元へ連れて行ってくれる。
にしても、ビルくんファンとしたら、ああビルくん...ってなるのは否めない。
@ トーキョーノーザンライツフェスティバル