もこもも

シング・ストリート 未来へのうたのもこもものレビュー・感想・評価

4.5
曲が素敵な音楽映画は記憶に残る素晴らしい作品

舞台は1985年のダブリン
冴えない日々を送る少年がある女の子との
出会いをきっかけにバンドを結成する
という監督の半自伝的な実話を描いた
青春ヒューマンドラマ

本当に曲がすごく素敵
挿入歌も聞き馴染みのある曲が多かったし、
なにより『Riddle of the Model』を
始めとしたバンドのオリジナル曲が全部胸に響く
もちろんメロディーが素敵というのもあるけど
コナーが悩んでること、感じたこと、
訴えかけたいことを真っ直ぐ背伸せずに
歌詞にしているところがほんとに素敵
特に米国プロムをイメージした
『Drive It Like You Stole It』は
歌詞が最高に熱いし、イントロから心を掴まれた

コナーの苦悩や葛藤や憧れ
変わることへの躊躇の無さやったり、
そういう子供心がこの作品には沢山詰まっていて
そしてそれは大人の心にもしっかりと響く

親の関係が最悪でも、学校の環境が最悪でも
素敵な兄弟と支えてくれるバンドメンバーと
好きだと強く思えるラフィーナの存在は
コナーにとって本当に大きな存在やったね
音楽と人生の師匠と言える兄貴も
最高にかっこよくて痺れた
兄弟3人が踊っていたシーンはほっこり
バンドのマネージャーであるダレンの
「バンドは軍隊 みんなで支え合う」も
ラフィーナが海に飛び込んだ時の
「なんでも半端はダメ」も素敵

あと個人的にエイモン超好き
有能なのもそうやけど人に寄り添って
支える優しさを沢山感じて、
友達がいなかった事が信じられない
自分は一番友達になりたかった

最初のMV撮影について
確かにラフィーナがいないと
ただの狂人の集まりで、他のMVも含めて
笑わせられるような化粧、演出が
たくさん詰まってるのも魅力の1つ
ただそのMVもだんだん良くなっていくし、
成長が止まらないコナーに勇気を貰える

"生きているってことは戦っていること"
登場人物全員に悩みや苦しみがあって、
それぞれみんなが戦って生きている
ただそれは映画の登場人物だけでなく、
自分もみんなも生きてるってことは
戦っていることなんだと励まされた
ラストシーンも前へ進み続けていく
勇気を貰えて胸が熱くなった
この作品もDVDを絶対買う
もこもも

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