潜水艇での不幸な事故があり、深海怖いという気持ちが高まった状態で視聴。普通におもろいやん。
ジェームズ・キャメロンが、民間プロジェクトでは初、人類でも3人目となる海底の最深部10,000メートル超の海底に到達する瞬間を記録したドキュメンタリー映画。
映画づくりはバイトで探検家が本業という発言にもあるように、いい意味で頭のおかしい、すごい力の入れようだった。
記録映像はキャメロンだけあって、カメラ位置などが決まっていてテレビ番組の再現VTRっぽい仕上がり。
同じ探検家でも、単独行も可能な登山家などと違い、ハードウェア開発から観測船での現場の運用までチームをまとめてハードなプロジェクトをドライブさせていくという点では映画製作の経験もかなり生きている感じ。
とはいえ、プロジェクトの失敗が興行的な失敗レベルでなく、即ミンチになって爆縮死するという比較にならないリスク。そんな中、潜水艇のコクピットに単身で嬉々として乗り込んでいるのはやはり頭がおかしい。8000メートルを超えた深海での機材トラブルでも、淡々と対応しているキャメロンは主人公味(宇宙船の老ベテラン船長風)があり、ちょっとかっこいい。
度が過ぎた好奇心と情熱の持つ危うさと美しさを、ある種の人間の美徳として描いている。