ナチスの幹部の子孫に焦点を当てたドキュメンタリー映画です。
(ちなみに鑑賞したのは2年ほど前です)

(以下、もしかしたらネタバレになるかもしれません...)


ゲーリングを大叔父に持つ女性が、ナチの血筋を断絶したいという思いから避妊手術に踏み切ったと告白するシーンが一番印象的でした。彼女自身に罪はないのに、たまたまゲーリングの家系に生まれてしまったために生涯悩まされ、避妊手術に乗り切ってしまったというのはとても悲しい話だと思います。

また、ヘスの孫がアウシュビッツを訪れるシーンも印象的です。
彼は、アウシュビッツを生き延びた高齢のユダヤ人男性と面会します。「君が犯した罪ではないのだから、罪悪感を持たないで欲しい」と優しく声をかけられ、涙を流しながら二人が抱き合うシーンには感動しました。

他にも、ヒムラーの弟の孫にあたる人物がユダヤ人と結婚しているという事実を本作で知り、衝撃を受けました。

ナチ党幹部についての基本的な知識を持っていた方が鑑賞しやすいかもしれません(特にヒムラー、ゲーリング、ヘスあたり)。ナチ映画を鑑賞しているだけでは決して知り得ない子孫たちの生の声が聞けるので、とても貴重な作品だと思っています。

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