不動産ブローカーとして働くキャリアウーマンアリは、恋人サイモンの誕生日をサプライズで祝う為、自分が担当しているアパートに彼と忍び込む。幸せな夜を過ごすはずが、唯一の居住者の老人の部屋で恐ろしい物を見る事に…というストーリー。
「REC/レック」のプロデューサー陣による古いアパートを舞台に殺人者に襲われるカップルのサバイバルを描いたサスペンススリラーです。
アリとサイモンが忍び込んだアパートで唯一立ち退きを拒否する老人を不動産業者に雇われたチンピラ三人組が殺す所を目撃したために二人はアパート内を追われることになるという内容です。
ストーリーはアパート内を殺人者に追われた二人のカップルが逃げ回りながら反撃するというシンプルな物ですが、上下に流れるように移動するカメラワークなどで結構飽きずに見ていられます。
最初に遭遇するチンピラ三人組は弱いしマヌケなので結構主人公カップル(主に彼氏の方)にアッサリやられちゃいますが、その後応援として現場に来る「スパイダー社」の清掃人が現れてからはハラハラドキドキの追いかけっこが始まります。一言も喋らず黙々と使えない仲間も斧でバラバラにして、死体に液体窒素かけて凍らせてハンマーで叩いて粉々にして掃除機で吸っていく所はプロの仕事人って感じ出してて渋カッコよさもあります。不死身の殺人鬼ってわけじゃなく、ガスマスク被ったハゲの大柄なオッサンを映し方で怖く見せている所は凄いですね。ゆっくり歩きながらしかし着実に主人公達を追い詰めていく姿は中々怖かったですね。
主人公アリ美人でスタイルも良いけど、そもそも居住者一人しかいないからって勝手に忍び込んで彼氏の誕生日祝いして引き金引いてますし、自分の携帯車において充電中で彼氏の携帯は落として壊した上にそれで気付かれるし、オモチャ蹴飛ばして音鳴り出して気付かれたりとかなりうっかりさんです。しかもサプライズで彼氏目隠ししたから彼氏が通報しようとしても場所が分らないという…彼氏のサイモンの方は腹刺されながらもチンピラの一人めった刺しして殺したり、リーダー格が穴から腕突っ込んだらベルトで縛って動けなくしたりと有能で頑張ってましたね。彼女のせいで巻き込まれたのに、清掃人に追い詰められてボコボコにされながらも「彼女には手を出すな」と最後まで言ったりいい奴すぎる…それだけにあの容赦ない末路は可哀想すぎました。
ゴア描写はそんなに多くないですが、斧で切られてぶら下がる腕や首チョンパされて転がる生首といった切株描写は出てきます。
最後の戦いも割とアッサリ決着ついた…と思わせてからのもうひと展開と「地獄に落ちろ！クソ野郎！」と共に叩き割られる頭とちょっとスカッと感もあるかな。下着姿で奮闘するヒロインも良かった。手足や首元にマジックで点々つけて切り落とす場所はっきりさせてる所もプロっぽいですね。
ガスマスク姿の清掃人が登場する後半は結構ハラハラできて楽しめた作品でした。
