古い慣習によって閉じ込められた美しい5人姉妹が、自由を掴む為甘くほろ苦い反逆を描いたドラマ作品。
5人姉妹の末っ子であるラーレは13歳。10年前に両親を亡くし、今は祖母の家で暮らしている。毎日を謳歌していた美しい姉妹達は、ある日、古い慣習と封建的な思想のもと一切の外出を禁じられてしまう。
籠の鳥となった彼女達は、1人また1人と見知らぬ相手と結婚させられていく。そんな中、自由を取り戻す為にラーレは秘かにある計画をたてるのだが…
『夢見る季節は終わりがくるから未来へと走り出す。』
女性監督だけに、女性目線の捉え方と感性で表現されています。現代社会だと田舎町に根付く古い習慣、今の時代にまだその様な風習が残ってるの？というひと昔前の時代へタイムスリップしてきたかの様な、生活ぶり。
思春期真っ只中で、好奇心旺盛な心を縛り付けられる残酷な現実。しかし、彼女達は被害者として映し出されていない。幼少期の悪戯的な甘酸っぱい雰囲気に包まれた5姉妹の、繊細な心の揺れ動く状況を巧く描いています。
外的束縛や強制は自由を奪う。彼女等が想い描く、5種5様の可能性に満ちた自由な世界が閉ざされた時、人生を謳歌したい生命力溢れるエネルギーが暴れ出す作品でした。
