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光りの墓のAixのレビュー・感想・評価

光りの墓(2015年製作の映画)
3.8
MEMORIAやブンミおじさんの森などで知られるアピチャッポンウィーラセタクンの作品。廃校で眠り病になった軍人を介護する中で夢と現実が曖昧になる話。

今作は先日見たMEMORIAとテーマがほとんど同じだったけど、あの映画よりも面白かったです。撮影、照明、演技、作品の世界観はタイの風景と完璧に合っていたし、ストーリーも奥深く感じました。今作は素晴らしい芸術映画であると同時に、素晴らしいファンタジー映画にもなっています。リバイバルを機に劇場で鑑賞出来てとても良かったです。

ウィーラセタクンの長編は今作を含めて3作見たけど、どれも不思議な空気感で全く飽きません。次は世紀の光、トロピカルマラディを見てみたくなりました。

余談。主演のジェンチラーボンバットさんの脚の怪我は本物だったこと、今作はタイで公開されなかったこと、今作以降、監督はタイで映画を撮れなくなったこと(検閲が厳しいため)などを鑑賞後に知りました。これらの情報によって、少しだけ今作に対する理解が深まった気がします。
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