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エンド・オブ・ハイスクールのcocoのレビュー・感想・評価

3.5
邦題でひっかからなくて、原題検索して今レビューを書いてますが、原題がDudeっていうのはぴったりだなと。
邦題は見てそのまま、まさしく内容を表してます。
しかし原題は中身をストレートに表してはなくても、今作に出てくる全てのキャラクターに当てはまる単語を使って彼らの心情をうまく表してます。
“Dude”っていろんな解釈ができると思いますが、ふつうに代名詞的に“あいつ”や“おまえ”って意味もあれば、やらかしたりしたときに“おい!”って感じで文頭に付けられたりしますよね。
まあ今作は前者かなと思います。

高校生ももう終わり。
仲良し4人女子グループでハイになったり、パーティで知らない男とヤったりした日々にはもう戻れない。
そう感じ始めている4人の女の子と彼女らに振り回され、彼女らをかき乱す周囲の人々の物語。

ずっと日本で暮らしてきたのでわかりませんが、アメリカとはいえここまで派手ではないのかなと思いつつも、仲良しグループに流れる不穏な空気や恋愛によって友達との仲が悪化することなんて万国共通なんだなと改めて思いました。
私は仲良しグループなるものに属してましたし、大学でも仲良い友達とグループになってますが、彼女たちみたいに意見の食い違いや些細なことの繰り返しで険悪な関係になることはありませんでした。
そうなる可能性のある人とは私は基本的に同じグループに入らないからかもしれません。
しかし私と私の友達の関係性と彼女たちの関係性とで比較したとき、どっちがより親密なんだろうと考えた時に、一概には言えないなと思いました。
だからなんだって話ですが、そういうところも面白いなと感じました。

ストーリーの中身が濃いわけではなく、展開が衝撃的でもなく、芸術的に驚く面も特にない作品でしたが、何も言わずとも理解して何も聞かずにいつも通りになにもなかったかのようにいつもの4人に戻る、あの感じが印象的で、画面上でもさらっとしているシーンで、だからこそ女子の友情の特性をうまく表現できたんだなと感じました。

青春ものを観たい人は楽しめると思います。
はっきり言ってしまうのはダメかもしれませんが、多分女性の方が共感する部分もあり飽きずに観れると思います。
まあ、短いんで暇だなって時にでも観たらちょうどいい映画だと思います。
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