8さん

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命の8さんのレビュー・感想・評価

3.5
24歳でJFKと結婚、31歳でホワイトハウスに入り、34歳で未亡人となったジャクリーン・ケネディの最後の使命を描いたドラマ作品。

1963年11月22日、ジョン・F・ケネディ大統領は、テキサス州ダラスでのパレードの最中に銃撃される。目の前で愛する夫を暗殺されたファーストレディのジャッキーは、怒りと衝撃に震えていたが、悲しんでいる時間はなかった。

すぐに副大統領が新たな大統領に就任して激務を引き継ぎ、刻一刻と夫が過去の人になっていくのを目の当たりにしたジャッキーは、彼の名前と功績が後世に残るかどうかは、この数日間の自分の行動にかかっていると気付いたのだったが…


『彼女が史上最も有名なアメリカ大統領を伝説にした。』


1963年11月22日金曜日、現地時間12時30分。一瞬で全てを変えられてしまった…

当時の映像も用い語られていく物語は、不安や焦りそして哀しみを超えた怒りまで詳細な部分までナタリー・ポートマンの表情や口調・仕草によって明るみとなっている。夫との別れに残された時間は数日間、ここをどう過ごすかで彼の成し得てきた功績が後の世にどの様に残っていくのかが決定づけられる。

ケネディ大統領暗殺に関しては、様々な映画作品や番組などで語られてきた1つの謎の出来事ですが、ジャクリーン・ケネディはとても野心的な女性だと感じられる。彼女の放つカラーリングは愛らしく煌びやかだが、奇しくも真っ赤に染まった彼の頭から流れ落ちる生温かい血液によって、そのカラーリングは塗り替えられてしまう。そういった意味でも、作品で彩られるカラーリングにも注目してみると、ジャッキーの揺さぶる心を見て取れます。

ファーストレディとして、母親として、妻として、そして1人の女性(ジャクリーン)として激動の刻を過ごした彼女の胸の内を納得のいく脚本で教えてくれた作品でした。
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