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ヨーヨーのmiwanのレビュー・感想・評価

ヨーヨー(1965年製作の映画)
3.8
ピエール・エテックスが、何となくジュード・ロウぽくてかっこいい。

エテックス自身が幼い頃から愛着を持っていたサーカスの世界を描いた作品。

『大きな城に暮らす億万長者(エテックス)は世界恐慌で破産してしまう。失意の彼は、サーカスの馬曲芸師でかつての恋人であった女性と再会する。そして彼との間にできていた息子がいることも知る。
城を捨て、三人はサーカス一座として旅に出て満ち足りた毎日を過ごす。
やがて月日は経ち息子は成長しヨーヨーという名のクラウン(エテックス)となる。』

サーカスを扱った作品は何故かいつも、ワクワクするカーニバル感と得体の知れない怖さと寂しさを同時に感じる。
それでも、サーカス一座の車列は心が踊るおもちゃ箱のようにかわいいし、ヨーヨーたち三人の小さなキャンピングカーにも、ぎっしりと詰まった幸せな生活を感じる。

時間の流れがゆっくりだったり、速かったりする上、世界恐慌や戦争の社会風刺もあったり、様々な映像的演出もあったり、もちろんコメディが基本で、ぼーっとしていると置いて行かれてしまう。
言い訳すると、エテックス三本目だったのでそろそろ疲れもあったと思う。もう一度ゆったりじっくり観てみたい。

フェリーニのオマージュ、というかフェリーニそのまんまのシーンもあり、「フェリーニの道化師」も観なければ、と思った。
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