朔

家族の映画の朔のネタバレレビュー・内容・結末

家族の映画(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

わたしは動物愛好家でないし犬を家族だといわれてもいまいちピンとこない質なのだけどこれは恐ろしいまでに犬が家族である話だった…
犬を家族の一員として、そのものとして、メタファーとして何重もの肩書きを背負わせることによって家族はだんだんと家族ではなくなる…すごい…チェコ…
最後、まだかろうじて家族である彼らが犬を迎えにいく。そこで家族を過信している父親が犬の名を呼ぶ、何度か呼ぶ。何度目かに顔をあげて吠える。そこで気づく、家族は終わるのだと。差し出された手に擦り寄るでもなく吠える。
家族は親と子だけでなく姉弟も家族で、父と母も家族で、叔父と父も家族で、すっごくややこしいものなのに最近簡略化されていた恐ろしさに気づいた。
朔