西東京

アンジェリカの微笑みの西東京のレビュー・感想・評価

アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)
5.0
窓外の明るさと部屋の暗さだけで死ぬほど面白い、つまり映画の本質が光と影ということをこれ以上ないぐらい証明してる。室内に差し込む光源を意識した空間はただの平べったい画面に奥行きを与えて生き生きとし、ハンマースホイの絵みたいな部屋の隅にある影に吸い込まれそうになる。美しい死体でしかない映画に生を与えるのは光で、最後の暗闇によって映画は死ぬ。
医者を倒したあと自分も時間差で倒れる、滑らかな転倒の軌跡の美しさも映画でしかない。
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