よしまる

ミッシングのよしまるのレビュー・感想・評価

ミッシング(2003年製作の映画)
2.9
自分の中では当たり外れのある監督のロンハワード作品ながら、ケイトブランシェットの演技さえあれば間違いはないだろうと思って観てみたところ、本当にケイトブランシェットの演技くらいしか見どころがありませんでした。

とは言い過ぎなのだけれども、雪原や荒野を駆ける馬を観るのは映画ならではの楽しさだし、アメリカ南部の大自然を捉えた映像はどこを切っても見応えがあります。ロンハワードと数々の名作を綴ったジェームズホーナーの音楽もやはり素晴らしかった。

しかしながらストーリーと人物描写があまりにとっ散らかっており、思い入れる隙間がないと言いますか。
こういう作品は悪者が際立つほど盛り上がるものだけれど、せっかくの呪術師の設定も空振っていて、そっちに行くなら行く、行かないなら行かないでしっかり扱っていただきませんと、中途半端に取り込まれても面白さを感じることができません。
インディアン差別や騎兵隊の立ち位置など正面からしっかり描いているだけにとても勿体ないなと思いました。

結局137分の長丁場を淡々と観たわけですが、著名な監督とキャストで大作っぽい匂いは最初の30分だけで、とんだ食わせ者でした。原作知らないとはいえ、も少しホンがしっかりしていれば面白かったのに、見応えあるぶんなかなか残念な作品です。

と、鑑賞後にフィルマを開いてみたら、なんとこの布陣でマーク数が300未満とな!
みなさんよくご存知でいらっしゃる😢