とり

サンフランシスコ大地震のとりのレビュー・感想・評価

サンフランシスコ大地震(1992年製作の映画)
3.5
レンタル屋さんのパニック映画コーナーにあったし、私自身もB級パニック映画に違いないと思いながら観た。
なんか違った。
・・・パニック映画を装ったストーカーサイコサスペンス?
大地震で市民がみんな避難してしまった後、倒壊しかけの自宅に憧れてた女性を隔離してしまうっていう内容でちょっと笑った。
全てにおいてチープな作りだけど、パニックのふりをした珍品って感じでちょっと嬉しいかも。
製作スタッフのところにロジャー・コーマンの名があるのに目を疑ったけど、確かにこの手の映画としてはまずまずっていうか悪くなかったのは、彼の力もあるのかなぁ?
地震映像はどこかのフィルムの使いまわしっぽいのから、実際のニュース映像まで、本編との落差に違和感を感じる質感のものばかり。
しかも都会の大地震っていうと、阪神・淡路大震災でこれ以上ないほどリアルな映像を見せつけられてるから、中途半端な出来具合の地震映画ではリアリティがまるで感じられない。
パニック映画としてはどうしようもなくつまらなかったけど、サイコサスペンスとしての旨味はけっこういい線行ってたと思う。
なんといってもサイコ役の俳優さんのキレっぷりが笑えた。
突然キレたり優しくなったりっていう王道のような演技が冴え渡り、次第にアチラの世界に行く頻度が高くなっていく様子も上手かったと思う。
ヒロインは文句なく美人だったし露出サービスもりもり。
ラスト近くにサイコをやっつけようとする時のアイデアもなかなか。
一番使えない&演出も最悪だったのがヒロインの恋人っていうのもよかった。
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