ひろ

アイリッシュマンのひろのレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
3.8
監督をマーティン・スコセッシ、脚本を「シンドラーのリスト」のスティーヴン・ザイリアンが務めて製作された2019年のアメリカ映画

通称アイリッシュマンと呼ばれたアメリカの労働組合の役員フランク・シーランの半生を描いた作品。彼と繋がりのあったと言われるマフィアのボスであるラッセルと組合のボスであるジミー・ホッファとの関係を中心に描かれていく。マフィアの手先として成功していくアイリッシュマン。その行き着く先が気になって仕方がない

待ってましたのスコセッシ。近年はいろんなタイプの作品を監督していたけど、やっぱりマフィアですよ。スコセッシは。そして近年の相棒はディカプリオだったけど、初期の相棒はデ・ニーロ。やっぱりデ・ニーロですよ。スコセッシは。とテンションが上がらないわけがない組み合わせなのです。スコセッシとデ・ニーロとマフィア。部屋とYシャツと私ではなくて

それだけでも満足な組み合わせなんですが、そこになんとアル・パチーノ。「ゴッド・ファーザー」ですね。さらにスコセッシ作品常連のスーパーバイプレーヤーであるジョー・ペシ。こりゃあもうたまらん。海鮮丼だったら特上ですよ。胃もたれするぐらい脂っこいかもしれない。もうみんなおじいちゃんです。正直心配でした。枯れてるかもと。ごめんなさい。ピンピンしてました。スーパーサイヤ人ぐらいのオーラでまくり。デ・ニーロはもちろん、オスカーにノミネートされたアル・パチーノとジョー・ペシの演技。若者勝てないやん。おじいちゃんこんなかっこよかったら

最近の特殊効果は凄いのでフランク・シーランの若い時もデ・ニーロが演じている。白髪の老人もあまり特殊効果いらないけど本人。すごい時代だ。マフィアという息苦しい世界で生きていくシーラン。デ・ニーロ節炸裂。組合のカリスマであるジミー。アル・パチーノのオーラを出せばいいだけ。物静かな実力者ラッセル役のジョー・ペシの感情を抑えた演技が1番光ってたかも。他にも役者たくさんいるけどはハーヴェイ・カイテルでニヤッとなるぐらいでほぼこの3人が主役

210分という物凄い長尺な作品で疲れるかと思ったけど、面白い映画は関係ないね。しかし、このキャストでこの尺の作品が現代でよく作れたと思ったらNetflix作品なわけです。賞レースに出すために少しだけ映画館でやって、後は動画配信。映画館とももめているので興行収入でいったら超大赤字。しかし動画配信で回収できるのでNetflixは予算を出せちゃう。劇場で観る映画が好きなので、この新しいやり方に抵抗はあるものの、Netflixが手を挙げなかったらお蔵入りしていた企画なので、なんとも言えない。面白い作品を作ってくれるならありなのかな

少なくともマーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが揃うのも最後かもしれないし、このメンツを拝めて幸せでした
ひろ

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