ピープー

スキャナー 記憶のカケラをよむ男のピープーのレビュー・感想・評価

3.2
う〜む。正直、惜しい出来だなと感じました。先行して出ていた小説版が素晴らしかったので、期待値が上がりすぎてたのかも…。

限られた上映時間の中に複雑なミステリーを詰め込んでいるので、ストーリーを進めるのに終始していてどの人物にも感情移入できなかったし、後半は回想や説明ゼリフで延々タネ明かしが続いたので、なんかテレビの2時間サスペンスを観たような印象。

また、犯人をミスリードをさせようとしてるが、いかにもという描き方なのでイマイチ機能してないし、真犯人に繋がる伏線も少なすぎるわ、出てくるタイミングも遅いわで、なんかズルされた気分に。これは脚本だけでなく、演出や編集の問題も大きいのではと思います。

ただ、脚本家自身が書いた小説版は、尺の制限もなく、各キャラクターの心情も丁寧に描けるからか、めちゃくちゃ面白い。古沢良太ファンはこちらを読まれるともっと楽しめると思います。
ピープー

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