このレビューはネタバレを含みます
ゆるいテンポのなか、昔からあるような団地の生活が描かれていく。
それぞれのキャラクターがちょっとずつ変な野田けれど、その変な具合がちょうどリアルというか、関西にこういうおっちゃん,おばちゃんおるやろなぁ、と思わせられる。
なんとなくお父さんが団地の床下に隠れ続ける話かと思ったら,それもあるけれど、漢方の話,亡くした息子の話、変な斎藤工の話、自治会選挙の話、家庭内暴力の話,パートの話,と日常が淡々と描かれながらも、観られるのは、藤山直美の存在感だろうか。
だらけてしまいそうなところをじっと見れるものにするのはとてもすごい。特になんでもない食事のシーンが、やけに印象にのこる。
最後のSFのオチは、機械属性なども含めて、安さを感じてしまうけれど、オチはオチとして、そこまでの藤山直美を見るための映画だと感じた。