孤独を纏ったある女の物語。
自室・車・彼女の部屋と移動する。
物語が成立する
ギリギリのところまで削ぎ落とした上で
これだけのものを作り上げちゃうなんて、
なんかとてもクレバーな感じ。
男性原理に基づいた映画では
表現し得なかった世界だと思う。
退屈な物語と並走して、
女性特有だったり
或いは女性に求められる
精神および肉体的美学に基づいた
思考、行為、処世術が
そこには描かれていた。
ひゃー上手いこと描くねぇ
って思った。
そして気付づいてしまう。
この作品に引っ掛かりや
違和感を感じるのであれば、
私たちは男性の視点で作られた映画を
多く見続けてきたし、
彼らの表現に慣れてしまった結果なのだと。
感覚のズレを楽しめば良いのだと思う。
だって本当のところの男女平等なんて
有り得ないんだから。
あと、あのキャットファイトに
快楽が存在するのかも、
当人たちにしか分からなさそうだもの。