ハレルヤ

わたしはマララのハレルヤのレビュー・感想・評価

わたしはマララ(2015年製作の映画)
3.8
パキスタン生まれの17歳の少女マララ。タリバン政権下の町の実情を公表し、女性が教育を受ける事の重要性を訴えたことで、15歳の時にタリバンから銃撃を受けて重傷を負った。しかし彼女は回復してからも活動を続け、世界に発信し続ける姿を捉えたドキュメンタリー。

史上最年少でのノーベル平和賞受賞者であるマララ。彼女と彼女の父親の半生を合わせて、中東での劣悪な教育事情を描いています。

町の破壊と殺戮が横行する日常。日本では全く考えられない状況で、戦火から逃れる日々で何百万人という子供が教育を受けられない現実。それを淡々としていながらも、しっかりと語り続けるマララ。

たとえ自らが命を狙われることになっても、確固たる信念を持ち、歩みを止めない彼女の姿は10代の少女とは思えませんでした。一見どこにでもいそうな少女ですが、「人生何周してるんだ」と思うほどしっかりとした考えがあり、教育の大切さを世界に訴えます。

彼女がそこまでの意思があるのも、やはり教育者の立場である父親の影響も大きいと感じました。2人の物語はアニメーションも交えていて、重いドキュメンタリーに凝り固まらない見やすさがあります。

教育の観点で言うと今の日本がどれほど恵まれている環境なのかを痛感する内容でしたし、是非多くの人にご覧になってほしいと思う作品です。
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