柔らかな光が画面を照らす。サンサンと照りつける直射日光ではなく、薄いレースのカーテン越しに浴びるようなふんわりとした光。そこに瑞々しい音楽が混ざって、開始早々に目頭が熱くなる。まだ何も始まってないのに。
善悪では振り分けることができないものがこの世の中の多くを占めると思う。法を犯すこと、倫理観を捨てること、信仰に背くこと。
でも、人間が作った決まりを人間が破ることにどこで線を引けばいいんだろう。
わたしは、信仰は人が生きていくための支えであってほしいと願っているので、信仰のために幸せを捨てることはしてほしくない。でもそれはわたし個人の考えだ。
自分はこうありたいという信念は岐路に立った時に必ず必要になるだろう。でも、神様を信じても信じなくてもどちらでもいいと思うし、全てはなるべくしてなるものだとも思う。
自分個人の主観で考えられる時もあれば、神のような大きな力に全人類が動かされているように感じる時もある。
この作品、とても人間個としての力強さを感じたし、人間なんて無力も甚だしいとも感じた。